技術室02|コンシールファスナーが縫いずれて余る原因と直し方|しわ・つれを防ぐ順番

技術室お悩み事

―― ずれるのは、技術不足じゃない

研究生のひとこと
「ちゃんと縫っているのに、最後に必ず余ります……」

それ、あなただけじゃありません。
コンシールファスナーが縫いずれるのは、非常によくあることです。

そして多くの場合、
原因はミシン操作ではありません。


コンシールファスナーが難しく感じる理由

コンシールファスナーは、

  • ファスナー
  • 力の方向

この 3つを同時に扱う工程です。

しかも、

  • 表からは見えにくい
  • 途中で確認しにくい
  • やり直しが怖い

そのため、
判断が遅れると一気にずれます。


ずれが起きる典型パターン

よくある原因は、次の3つです。

1|左右の長さを「感覚」で合わせている

印を付けず、
「たぶん同じくらい」で進めると、
必ずどこかで差が出ます。


2|縫う方向が安定していない

途中で

  • 引っ張る
  • 押す
  • 力を抜く

が混ざると、
ファスナーだけが先に進みます。


3|止め位置を“縫いながら”決めている

ここが最大の落とし穴です。

縫いながら止め位置を決めると、
ほぼ確実に余ります。


研究室式|縫う前に決めること

研究室では、
コンシールファスナーを縫う前に
必ずここを決めます。

  1. 左右の止まり位置(印を付ける)
  2. ファスナーの長さの処理方法
  3. 縫い始めと縫い終わりの位置

縫う前に、終わりを決める。

これだけで、
ずれは激減します。


しつけを省かない理由

コンシールファスナーは、
しつけを省くと一気に難易度が上がります。

  • 表から見えない
  • 途中で修正しにくい

だからこそ、

しつけ=設計確認

ズレていないかを
縫う前に確定させます。

(▶︎ しつけを省くと、服が荒れる 参照)

見つかりません | 衣服の設計相談室

もし余ってしまったら(直し方)

余ったとき、
一番やってはいけないのは

❌ 無理に布を引き込む
❌ 縫い終わりを誤魔化す

研究室では、こうします。

  1. どちら側が余ったかを確認
  2. 余った側だけをほどく
  3. 止まり位置を再設定
  4. もう一度しつけ → 縫製

全部ほどかない。
原因のある側だけ触る。


まひろの判断(この1回だけ)

「コンシールは、縫いながら合わせるものじゃない。
先に合わせてから、縫うものです。」


研究室メモ

コンシールファスナーは、
技術の問題に見えて、判断の問題。

終わりが決まると、
途中は自然に揃います。


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