―― 縫い目が荒れる前に、構造が荒れている
研究生のひとこと
「しつけ、面倒なので省いちゃいました」
正直に言います。
しつけを省くと、服は荒れます。
これは、
丁寧さの問題ではありません。
設計を省いた結果です。
しつけは「仮止め」ではない
しつけを
「縫う前の準備」
「ズレ防止」
だと思っていませんか?
研究室では、しつけをこう定義します。
しつけは、構造を先に完成させる作業。
- 布同士の関係
- 力のかかり方
- ゆがみの出方
これを 縫う前に確定させる工程です。
しつけを省くと起きること
- 縫っている途中でズレる
- 縫い終わってから歪みに気づく
- アイロンが効かない
- ほどき直しが増える
結果、
丁寧に縫っているのに、
なぜか仕上がりが荒い
という状態になります。
問題は「技術」ではない
しつけを省く人ほど、
縫製技術が低いわけではありません。
むしろ、
- 早く進めたい
- もう分かっている
- 今回はいけそう
という 経験者ほど省きがち。
でも、
構造を確認しないまま縫うと、
どんな技術も活きません。
研究室のしつけは、ここを見る
研究室では、
しつけの段階で必ず確認します。
- 布は自然に重なっているか
- 引っ張られていないか
- 力はどこに逃げているか
これを見てから縫う。
だから、
縫製は一発で決まりやすくなります。
まひろの判断(この1回だけ)
「しつけを省くと、縫製が荒れるんじゃない。
判断が省かれて、服が荒れる。」
研究室メモ
しつけは、
縫うための作業じゃない。
迷わないための作業だ。
次につながる読み物
- ▶︎ 技術室:試着が9割
- ▶︎ 技術室:1点ずつしか直せない理由
- ▶︎ 技術室:アイロンは「仕上げ」じゃなく「設計」

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