技術室08|しつけを省くと、服が荒れる

技術室お悩み事

―― 縫い目が荒れる前に、構造が荒れている

研究生のひとこと
「しつけ、面倒なので省いちゃいました」

正直に言います。
しつけを省くと、服は荒れます。

これは、
丁寧さの問題ではありません。
設計を省いた結果です。


しつけは「仮止め」ではない

しつけを
「縫う前の準備」
「ズレ防止」
だと思っていませんか?

研究室では、しつけをこう定義します。

しつけは、構造を先に完成させる作業。

  • 布同士の関係
  • 力のかかり方
  • ゆがみの出方

これを 縫う前に確定させる工程です。


しつけを省くと起きること

  • 縫っている途中でズレる
  • 縫い終わってから歪みに気づく
  • アイロンが効かない
  • ほどき直しが増える

結果、

丁寧に縫っているのに、
なぜか仕上がりが荒い

という状態になります。


問題は「技術」ではない

しつけを省く人ほど、
縫製技術が低いわけではありません。

むしろ、

  • 早く進めたい
  • もう分かっている
  • 今回はいけそう

という 経験者ほど省きがち

でも、
構造を確認しないまま縫うと、
どんな技術も活きません。


研究室のしつけは、ここを見る

研究室では、
しつけの段階で必ず確認します。

  • 布は自然に重なっているか
  • 引っ張られていないか
  • 力はどこに逃げているか

これを見てから縫う。

だから、
縫製は一発で決まりやすくなります。


まひろの判断(この1回だけ)

「しつけを省くと、縫製が荒れるんじゃない。
判断が省かれて、服が荒れる。」


研究室メモ

しつけは、
縫うための作業じゃない。
迷わないための作業だ。


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