マイケル・ジャクソンの衣装は“動き”を設計していた|懐古ではなく、再会の考察 2

思考編

3月からずっと、ずーーーーっとヘビー級の仕事量で、ゴールデンウイークは休みになったものの、
初日、爆睡
2日目、めまい嘔吐(疲れが出た)
最終日には来客予定だったので、仕事部屋の掃除もしたかったので休み休みの作業で、多くのものを処分した(まだ軒先に山積み…)

その後も通常の2倍超のハイペースで仕事をしているので、生活が回りません
相変わらず4時起きで9時前までノンストップで家のこと。そこから支度をして出勤。
帰宅、夕飯の用意をして、23時過ぎに消灯。4時間睡眠3か月になります。ただただ眠い。

YouTubeはお勧めがMichael一色です


Michael Jackson のMVを見返している。

少し前、
「懐古ではなく、再会」
という気持ちでブログを書いた。

若い頃には見えていなかったものが、
今になって急に見えてきた。

歌詞。
表情。
シャイでチャーミングな空気。

そして、
数日経ってから、
今度は“衣装”について考え始めている。

なぜ、
あれほど“動きが美しく見えたのか”。

なぜ、
一瞬で目を奪われたのか。

服を作る側の視点で見始めると、
彼の衣装は、
単なるファッションではなく、
“動きを見せるための設計”
だったことに気づかされる。

今日は、
特に強く感じた5つを書き残しておきたい。

■ 1|白ソックスによる視線誘導

もし、
あれが黒ソックスだったら?

たぶん、
ムーンウォークの“不思議さ”は、
かなり減っていたと思う。

暗い舞台。
黒いパンツ。
黒い靴。

その中で、
足首だけ白い。

だから観客は、
無意識に“足の動き”を見る。

あれはオシャレではなく、
「動きを見せる発光点」
だったのかもしれない。

■ 2|短丈ジャケット

もし、
ジャケット丈が長かったら?

腰から脚への動線が隠れ、
身体のキレが鈍く見えた気がする。

短丈だから、
脚が長く見える。

重心が上がる。

回転時に、
裾だけが少し遅れて流れる。

その“余韻”まで含めて、
動きが完成していた。

■ 3|細身パンツ

もし、
ルーズな太めパンツだったら?

今度は、
「身体」ではなく、
「布」が踊って見える。

でもマイケルが見せていたのは、
もっと精密なものだった。

重心。
軌道。
切り返し。
静止。

細身だからこそ、
身体制御そのものが見える。

■ 4|強い肩線

中には、
肩先がせり上がるほど強調された衣装もある。

昔は、
“80年代っぽい派手さ”
くらいにしか思っていなかった。

でも今見ると、
あれは身体を“記号化”していた気がする。

肩を強調すると、
静止した瞬間、
人間が彫刻みたいに見える。

止まっているのに、
エネルギーが残る。

そんな不思議な緊張感がある。

■ 5|「静止」と「動」

そして、
一番凄いと思ったのがこれだった。

マイケルは、
動き続けない。

むしろ、
急に止まる。

静止する。

でもその瞬間、
空気が張る。

次に何が来るのか、
観客が息を止める。

そして次の瞬間、
爆発的に動く。

この、

静 → 動
動 → 静

の落差。

たぶん彼は、
“動き”だけではなく、
“静止”まで設計していた。

だから、
ただ踊っているのではなく、
空間そのものを支配しているように見えたのかもしれない。

そして最近、
彼自身が言っていた
「magic」
という言葉を思い出している。

奇跡 miracle ではなく、
魔法 magic 。

奇跡は偶然起きるもの。

でも魔法は、
意図して空気を変える技術だ。

光。
衣装。
間。
視線。
静止。
感情。

それが彼にとっての
magic だったのかもしれない。

全部を積み重ねて、
最後に観客へ
「うわぁ…」
を届ける。

若い頃の私は、
そこまで見えていなかった。

でも今、
服を作り、
人に伝わる形を考えるようになって、
ようやく少しだけ、
彼の表現に近づけた気がしている。

懐古ではなく、再会。

そして再会のあとには、
こんな“考察”が待っていた。

懐古ではなく、再会。今、マイケル・ジャクソンが必要だった 1
死後17年を経て、今頃になって Michael Jackson に再会している気がする。懐古ではなく、人生を通った後に届いた歌詞、衣装、表現について。

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